発達障害から派生する精神疾患

発達障害を抱える多くの人は生真面目で完璧主義で責任感の強いです。
これは非常に素晴らしい事だと思います。
しかし、真面目すぎるが故に自分を犠牲にしてしまう場合が多く、その結果として抱えている発達障害の他にも別の精神疾患を合併してしまいます。
ただでさえ、発達障害を抱えていると生きるうえで様々な困難に直面するのに、別の精神疾患が生きづらさにさらなる拍車を掛けてしまうのです。

合併する精神疾患の例

  • うつ病
  • 統合失調症
  • 強迫症
  • 不安症
  • パーソナリティ障害

なぜ二次障害としてこのような精神疾患を抱えてしまうのかを考えてみたいと思います。
まず、第一にほとんどの人はミスをしたり、そのミスによって怒られると凹むと思います。
これは発達障害の有無関係なくです。
凹まないなんて人は、よっぽどポジティブでメンタルが強い人か真面目に取り組んでない人ぐらいですよね。
しかし、もう一度言いますが、発達障害を抱える多くの人は責任感が強く、完璧主義な真面目な人が多いので、ミスを引きづりがちです。
つまり、気持ちの切り替えが苦手なんだと思います。
犯したミスが頭に残っているから、次やること(仕事など)にも完全に集中出来ずにまた、ミスを犯してしまう。
そのミスをまた許せずに自分を責めてしまう上に、周りからの叱責や冷たい視線がさらにストレスを加速させてしまう。
そうやって負のスパイラルにハマり、ストレスが日に日に積もります。
さらに、周りはできているのに何で自分だけできないのかと自己肯定感がどんどん下り、うつ病や統合失調症に繋がってしまうのだと思います。


一方で、強迫症や不安症は発達障害のこだわりが強く変化を嫌うという特性が大きく関係しています。
このこだわりの強さに加えて、完璧主義な性格が強迫症や不安症を生みます。
ちなみに僕も強迫症と不安症の症状を小学生から今に至るまで抱えています。(後述するように、自閉スペクトラム症の場合、強迫症や不安症などの診断には慎重な判断が必要です。僕の場合は強迫行為をやめたいと思っていても繰り返してしまい、不安症状も体に不調が起きて、死を感じるほどのレベルなので強迫症であり、不安症の診断が出ています)
強迫症とは自分では意味がないと思っていても、ある心配事が頭から離れなかったり(強迫観念)、何度も同じことを確認(強迫行為)する症状があります。
イチローがバッターボックスに入る前に決まった作法を行うのと似ていて、強迫症の人は朝家を出るときなど、決まった順序で決まった点検を行わないと気が済みません。
僕も外出する時は火が着いていないかを10回くらい確認しないと安心できません。
それも、毎回ガスの元栓まで確認します。
他にも、鍵を閉めたかを確認するために、何度も閉まっているドアに力を入れて、ガチャガチャさせています。(傍から見たら完全に不審者ですよね😓)
でも、これをやらないと一日中気になってしまい何も手に付かなくなります。
そのために、外出する時は確認作業のために毎回5分は掛けてしまいます。

他にも、強迫行為として、手を洗わずにはいられないという症状があります。
僕の場合小学生の時にこの症状が酷かったです。
特に寝る前にこの症状が顕著にあらわれて、なかなか床に着けない上に手が乾燥してガザガザで出血していたのを覚えています。
今は手を洗う回数を減らすように心がけたり、科学的知識を得た事により、手を洗う事により手にどのようにダメージが与えられるかを理解できたので、この症状はだいぶ治りました。

このように強迫症は自分のこだわりが強く、そのこだわりが遂行されないと気が済まないために起こります。


不安症の場合はパニック障害を挙げて考えてみたいと思います。
パニック障害とは突然訳も分からず何かがキッカケとなり、動悸やめまいや発汗や吐き気に襲われ、日常生活に支障をきたす障害です。
パニック障害についても僕の経験に触れて書いてみます。
僕にパニック障害の症状が現れたのは小学生の時でした。
親と一緒に電車に乗っていたのですが、突然強い吐き気に襲われました。
人目もあるし、平然を装わなきゃというプレッシャーがさらに吐き気を加速させ、吐き気と格闘してました。
僅かな刺激が加わるとすぐに吐いてしまいそうなギリギリの状態で、ひたすら吐き気が収まるまで耐えていました。
この間はまさに”地獄”と表現できて、体が言うことを全く聞きません。
そして、この経験以降学校生活や外出する時など、人が多い場所でこの症状に度々襲われる事になりました。
今になって分かるのですが、つまり他人という予測できない因子を前にするとスイッチが入り、この症状に襲われていました。
当時はパニック障害と言う概念が無く、自分はなにか重大な病気を抱えているんじゃないか。どうしたら治るのかとずっと悩んでいました。
しかし、徐々にこのスイッチが入らないように調整できるようになりました。
そして、なんといってもこの症状が不安症の中のパニック障害であると認識でき、自分だけの症状ではないと分かったことが大きな支えとなりました。
そのため、今はパニック障害の症状がだいぶ落ち着いています。


以上、強迫症と不安症を見てきました。
やはり、どちらもこだわりが強いため、決まったことに執着し、突然の変化に弱い事が症状に関係していることが分かると思います。

次はパーソナリティ障害ですが、これはASDの記憶力の良さに関係しています。
どのように関係するのかはこちらの記事にまとめましたので、ご覧ください。

ASDとパーソナリティ障害 ASDとパーソナリティ障害

自閉スペクトラム症の場合は誤診に注意

見てきましたように発達障害は二次障害として他の精神疾患を合併する可能性があります。
しかし、ASD(自閉スペクトラム症)は統合失調症、強迫症、不安症などに誤診される事が多いので慎重な診断が必要です。
(僕も3人の精神科医に診てもらいましたが、先生によって強迫症や不安症と診断されたり、自閉スペクトラム症と診断されたりとまばらでした。)
理由はASDの症状が他の精神疾患の症状と似ているためです。
どのように似ているかというと

統合失調症の場合

統合失調症には幻覚や妄想の症状があります。
これがASDのタイムスリップ現象と似ています。

  1. 統合失調症の幻覚は持続するのに対して、自閉スペクトラム症のタイムスリップ現象は一過性である。
  2. 統合失調症に見られる意欲低下などの陰性症状がASDには見られない

上記のように見分ける事が出来るそうです。

タイムスリップ現象についてはこちらをご覧ください。

タイムスリップ現象(鮮明に蘇る過去の記憶) タイムスリップ現象(鮮明に蘇る過去の記憶)

強迫症の場合

 自閉スペクトラム症には決まったルーティンをしないと気が済まなかったり、定期的に手を洗わなければ不安になる「不潔恐怖」という症状があります。
これが強迫症の強迫行為と似ています。
見分け方として

  • 強迫症は本人がその行為をやめたいと思っているが、自閉スペクトラム症はそうではない

ことが挙げられます。

不安症の場合

不安症の中でもパニック障害が自閉スペクトラム症のパニックと似ています。

  • パニック障害は体調までおかしくなり、このまま死んでしまうのではないかと命の危険を感じるほどの恐怖を感じる

のに対して

  • 自閉スペクトラム症のパニックは突然の出来事に頭の整理がつかず、慌てふためく状態です。命の危険を感じるほどの恐怖は感じません

※参考にした本

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