ASDの特性について

この記事では、ASDの特性について詳しく書いてみます。

ASDの特性

  1. コミュニケーションを上手にとれない
  2. 想像力がない
  3. 変化を嫌う
  4. 目覚しい記憶力
  5. 神経過敏
  6. 怒りを抑えられない

上記の症状がASDの人に見られます。
しかし、これら全ての特性が見られるわけではなく、人によって症状や程度は異なります。

僕もほとんどの症状が当てはまりますが、最後の
1.コミュニケーションを上手にとれない
3.変化を嫌う
5.神経過敏
の3つの症状の合致度は90%以上になりますが、

2.想像力がない
という症状の合致度は60%くらいになるのかなと思います。

このように特性の有無や程度は一人一人異なりますが、
ある特性の原因は他の特性によるもので、お互いに相互作用し合っていることが確実に多いと考えます。(ちょっと分かりづらいですね)

分かりやすく、具体化してみると

雑談ができない(1.コミュニケーションを上手にとれない)のは、
話を膨らませることができない(2.想像力がない)から。

さらには

雑談ができない(1.コミュニケーションを上手にとれない)のは、
話せるネタのジャンルが少なく(こだわりが強いため、新しい情報を取り入れるのを拒む→3.変化を嫌う)から。

というようなことが挙げられます。

そこで次に、各特性と他の特性との相互作用について見ていきます。

 

1.コミュニケーションを上手にとれない

ASDだけでなく、発達障害全体における問題になると思います。
具体的には

といったものが挙げられるかなと思います。

 

伝えたいことをうまく伝えられない

これは言葉そのままの通りで、発信したい情報があっても上手に表現できません。

他の特性との相互作用

この問題に関して、深く掘り下げていけば関連する特性がいくつかあるのですが、複雑になるので、敢えて相関する特性は無いとします。

なぜなら、この問題は話術という問題があり、これはASDに限らない課題だからです。

しかし、ASDだからこそ話術が育ちにくいということは十分に考えられると思います。

ASDだからこそ話術が育ちにくい 理由はいくつかあると思いますが、根底にはアウトプットが不慣れになりがちだと考えています。
では、なぜ不慣れになりがちになるかというと以下の通りだからです。

後述する
そもそも何を伝えたいのかが分からない
3.変化を嫌う固執性が強い
にあるようにASDの人は興味関心の偏りが大きいため、万人のように日常に転がっているニュースに興味を示しにくいです。

そのため、日ごろ相手に伝えたいと思えるネタが少なく、同時にアウトプットする機会が万人に比べて減ります。

このアウトプット回数の少なさによりアウトプットが不慣れになり、結果的に表現ベタにつながり、いざ相手に伝えたいことがあってもうまく伝えられなくなります。

 

そもそも何を伝えたいのかが分からない

これも言葉そのままで、相手に話したいと思えるネタが少ないです。

他の特性との相互作用

では、なぜ他の人に比べるとネタが少ないのかというと
2.想像力がない
3.変化を嫌う
という特性が関係していそうです。

まず、2.想像力がない特性との相関性について書いてみます。

まず、会話が広がる時ってどんな状態だと思いますか?
僕は話がどんどん発展されていって、膨らんでいる状態だと思います。
相手が発した情報を自分なりに咀嚼して、自分の言いたいことを言葉として発する。
こうした自分が発した言葉を今度は相手が解釈して自分色に調理して返してくる。
この繰り返しによって話が盛り上がると思うんですよね。

しかし、ASDの人は自分なりに調理して、自分の意見を作ることが苦手です。
理由は何度も出てきているネタがなくて引き出しが少ないことも挙げられますが、なんといっても想像力が弱いからだと思ってます。

それでは、想像力が弱いと言いますが、具体的に何を想像するのが弱いと思いますか?
僕は

相手がどんなことを返してほしいかを想像すること

が苦手だと思います。
相手が返してほしいことを返せない。つまり話の要点をとらえることができないと話題にズレが生じてきてカオスな状態になってしまいますよね?
このように相手の発言から要点は何かなと想像する力が弱い気がします。
僕も話が盛り上がっていたのに、僕が発言した途端に周りがポカンとして場が盛り下がってしまうという経験がたくさんあります。
これは要点を掴めず、的外れな返事をしたことが原因だったと今になって感じます。

要点が掴めれば次は自分色に調理して会話に彩りを持たせましょう。
それには、ネタが必要ですが、ネタ作りもASDの人にとっては至難の業です。その理由については3.変化を嫌うで見ていきます。

 

話し言葉を理解できない

ASDの人は話し言葉を理解し処理することが苦手だと言われています。
理由は話し言葉を処理する機能が欠如しているからです。
話し言葉の情報は音として、耳から入り、脳へと届けられます。
届けられた情報は脳で一時的に記憶され、その情報を元に行動へと移します。
しかし、ASDの人はこの一連の機能において欠陥がみられるため、話し言葉を理解することが苦手だと言われてます。

他の特性との相互作用

上記のように脳機能が上手く働かないのが大きな理由なので、他の特性との相関は無いように思われます。

4.メタメッセージを理解できない

まず、メタメッセージとはなんぞやと思う人が多いと思います。
ズバリ、メタメッセージとは

言葉以外の付け足し情報です。

皆さんも知らず知らずのうちにメタメッセージを使っていると思います。

例えば、「あっちにケーキがある」という文章があります。
これを文字だけで見ると、少し離れたところにケーキがあることは分かりますが、具体的に左右どちらにあるのかや、ここからどのくらい離れた場所にあるのかという情報は入って来ません。
しかし、誰かが「あっちにケーキがある」という言葉とともに、手でその場所を示してくれれば、具体的にどの方角のどのくらいの距離にケーキがあるのかが分かります。
このようにケーキがあるという情報 + 方向、距離 がメタメッセージを加えることによって得られるわけです。
この方向、距離という付加情報がメタメッセージです。

メタメッセージを伝える手段としては、

  • まさざし
  • 姿勢
  • 音調
  • 表情
  • 仕草(ジェスチャー)

などが挙げられ、非言語であることが多いです。
そして、なんと実際のコミュニケーションにおいてメタメッセージは約80%も使われており、言葉そのもののやり取りは20%ほどしかありません。

80%もメタメッセージでコミュニケーションが取られているにも関わらず、発達障害を持つ人はこのメタメッセージを読み取る能力が低く、結果としてコミュニケーションが上手く取れません。
さらに言えば、コミュニケーションが上手く行かないため、「空気が読めない」や「常識がない」と思われてしまいます。

他の特性との相互作用

まずメタメッセージを受け取れるかどうか。受け取れたとしても、そのメタメッセージを正確に相手が意図したに変換できるかどうかの3パターンに分けられると思います。

メタメッセージを受け取れない場合
→相手が言葉以外で何かを伝えようとしているが、何を伝えようとしているかを考える力

メタメッセージを受け取れるが、違う意味に変換してしまう場合
→今置かれている状況を把握して正確にメタメッセージを予測する力

が必要になってくるはずです。

そして、これらの力は2.想像力がないに関係するんじゃないかなと思います。

 

 

2.想像力がない

これを細分化してみると

になります。

予測ができない

ASDだけでなく発達障害を持つ人は先に起こるであろうことを予測することを苦手とします。
理由は今現在に起きていることのみに集中するため、他のことに頭が回らないからです。
このために次何をしたら良いかが分からず、またこれから起こるだろうことに対しての準備ができません。
さらにいっぺんに複数の仕事をこなさなければならない時はどれを優先させるべきか判断できずにパニックになってしまいます。
したがって、発達障害の人はマルチタスクを苦手とします。

他の特性との相互作用

予測ができないのは今現在に起きていることのみに集中するからと述べました。また、複数の処理をいっぺんにするのが苦手だと述べました。
以上2点より発達障害の人は行なっている一つの作業にこだわって取り組むという答えが導き出せると思います。
周りが見えなくなるほど、行なっている一つの作業にするから、他のことに頭が回らなくなるのだと思います。
このことは3.変化を嫌う固執性が強いに関連するはずです。

見えないものを想像できない

発達障害の人は目に見えるもの(文字や絵など)から情報を得ることができますが、目に見えないものから情報を得ることができません。
ここでいう目に見えないものとは幽霊とか魂のようなオカルト的なものではなく、人の気持ちや常識や暗黙のルールのことです。
つまり、はっきりしたものは分かるが、曖昧なものは分かりません。

他の特性との相互作用

なぜ、曖昧なものが分からないのかというと、発達障害の人の脳はデジタル脳だからです。つまり、1か0、白か黒、有るか無いかなど明瞭なものの判断はできますが、0.6、グレー、半透明など曖昧なグラデーションを理解することができません。このように変化しうる曖昧な情報を処理できる脳をアナログ脳と呼びます。世間の多くの人はアナログ脳を持っていると言われ、曖昧なことでも臨機応変に対応できます。

デジタル脳は先天的なものだから仕方ないと思いますが、常識や暗黙のルールなどは経験により習得できるものだと思います。
しかし、習得にあたって邪魔をする特性があると僕は思ってます。
それは3.変化を嫌う固執性が強い特性です。
こだわりが強いため、培ってきた自分の常識を塗り替えることは結構難しいと思います。
多くの人がえっ?っと思うことを発達障害の人はしてしまいます。
それは、自分の常識では問題ないからです。

3.変化を嫌う

ASDの人は自分のルールを持っていることが多く、周りに合わせることを苦手とします。
具体的には

  • 固執性が強い
  • 急な変化に対応できない

です。具体的に見ていきましょう。

固執性が強い

ASDの人は自分というものを大事にします。
自分の時間を大事にし、自分のルールを大事にし、自分のペースを大事にし、自分の興味を大事にします。
これは”こだわり”という言葉に置き換えられ、自分の目の前にある事に対して、”こだわり”を持って真摯に接します。
本来”こだわり”は自分のやり方で手を抜かずに取り組むことから非常に良いことであるはずです。
しかし、現代社会では”こだわり”は足枷となります。
なぜなら、現代社会では流れ行く多くの仕事をチームで素早く正確に処理する能力が求められるからです。
周りと協力しながら同じペースで、素早くかつ正確な判断が求められます。
これは”こだわり”とは正反対ですね。
このようにASDの人の大きな特性である”こだわり”を現代社会では生かしづらくなっています。

他の特性との相互作用

固執性の強さはASDの人の非常に大きな特徴であると思うので、他の特性との関連性は無いと思われます。

急な変化に対応できない

見てきましたようにASD(発達障害)の人は行なっている一つの作業に”こだわり”を持って取り組みます。
そして、取り組んでいる間はそのことしか考えておらず、他の要素が介入する余地はありません。
さて、もしも、ここに他の要素が強引に介入してきたらどうでしょう?
取り組んでいた自分の世界が崩されますよね?
そして、ただ崩されるだけでなく、複数の処理を行うために再度頭の中で行程図が構築されます。しかし、見てきましたように発達障害の人はマルチタスクができません。
すると、どうなると思いますか?
パニックになってしまいますよね?
このように、ASD(発達障害)の人は急な変化に対応できません。

他の特性との相互作用

2.想像力がない予測ができない
3.変化を嫌う固執性が強い
が挙げられます。

4.目覚ましい記憶力

発達障害の中でもASDの人は記憶力が驚異的である人が多いと言われています。
かく言う僕も昔から記憶力だけには自信がありました。
例えば何十年も前に起こったことを昨日のことのように思い出すことができます。また、勉強面でも英語や日本史など暗記系の科目はずば抜けてできました。
このようにASDの人は勉強面では苦労することが少なく、むしろ勉強面で特性をプラスの方向へ発揮できるケースが多いです。

他の特性との相互作用

一番はASDの脳構造の記憶部分が万人に比べて強いためだと思います。(記憶力が良いならそんなの当り前じゃんと思うかもしれませんね(;・∀・) )

本当にその通りでなぜ記憶力が優れているのか、科学的にはまだ解明されてません。

強いて個人的な考えを書かせてもらえば

5.神経過敏の特に視覚や聴覚が関係してるんじゃないかなと思ってます。
神経が過敏ということは、些細な情報も取りこぼさず吸収できるとも言えると思うんです。
発達障害じゃない人なら気にもしないような些細なことも発達障害の人は視覚や聴覚から情報として取り込み、しかも取り込んだ情報は記憶脳で長期的に保存できる。
これってかなり合理的だと思いませんか?
現代ではパソコンやスマートフォンなど記憶媒体が身の回りにあるから、そんなにありがたく感じないかもしれませんが、記録する手段が多くない縄文時代とかでは、まさに現代のASDの傾向を持った人たちが、情報管理の役割を果たしていました。
このように考えると、なぜ発達障害に分類される脳を持った人が存在するのか。
そして、そのような人たちは歴史から見ても必要とされていたと何となく合点がいく気がします。
かなり強引な理論ですが、このように考えるとちょっと楽になります。

 

 

5.神経過敏

ASDの多くの人は視覚、聴覚、嗅覚、味覚などの知覚が鋭いです。
これも個々人によって程度の差はあると思いますが、全体的には知覚過敏である人が多いと言われています。

僕の場合聴覚が過敏です。
聴覚が過敏であるとどうなるかと言うと、疲れます。
特に電車内や通行人の咳やくしゃみの音に過剰に反応してしまいます。
このため、外に出ると何をしているわけでもないのに疲れてしまいます。
今は田舎にいるので聴覚を刺激してくる音が少なくストレスがさほど多くはありませんが、東京などの都会で暮らしていたときは毎日がしんどかったです。

他の特性との相互作用

上記したように4.目覚ましい記憶力と関係があると勝手ながら思ってます。

 

6.怒りを抑えられない

これはASDの人に限らず、発達障害全体の特性のようです。
ASDの特性としてリストアップしましたが、ADHDの人に良く見られる症状だそうです。

他の特性との相互作用

すいません。他の特性との関連性は見出せませんでした。

 

 

 

まとめ

見てきましたようにASDの人はこだわりが強いため、変化を嫌います。
しかし、こだわりの強さゆえに周りに合わせることに苦手を感じ、結果として人とコミュニケーションを上手にとることができません。
しかし、一方で記憶力の高さやこだわりの強さは生きていくうえで武器になり、プラスに働きます。

長文駄文になってしまいましたが、以上がASDで見られる主な特徴になります。次回はこのような特徴が社会や学校でどのような支障をきたすのかを見ていきたいと思います。

 ※参考にした本

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